Abre los ojos (英題:Open your eyes)
スペイン 1997年
Agora(邦題:アレクサンドリア)、Mar adentro(海を飛ぶ夢)に続いてアレハンドロ・アナメーバルを見てみた。バニラ・スカイの原作。
以下ネタバレ含む雑多な感想。
3作目で確信したが、この人はラストで人を殺さないと気が済まないらしい。Agoraでは絞殺、Mar adentroでは服毒死だったが、Abre los ojosでは飛び降りである。しかも飛び降りって落下の途中で気を失うと聞いたことがあるが、この映画では地面との激突まで絶叫を続ける。
アナメーバル、ラストの死に方(というか苦しめ方)から考えてプロットを作って(選んで)いるのではないか。「何かを得るために死を選ぶ」というのがこの人の映画の共通したメッセージのようだが、ここまでやると偏執。だがそれがいい…のかもしれない。
ストーリーはまさかの夢落ち、しかも途中まで現代サスペンスと思わせておいて実はSF、とそんなんでいいのかよな展開。ラストシーンいろいろすごいし感動的な演出なんだが、超展開過ぎて残念なことにちょっとついていけないあたり、漂流教室に通じるものを感じる。
そもそも夢と現実の混淆がテーマというのがなんというか。夢の話とかして盛り上がるのって女子中高生のイメージがある。高校生の時に保健の授業の自由課題で「いい夢を見る方法」とかを発表している女子が複数人いたのをよく覚えているが、そういう人以外はペネロペ・クルスのおっぱい見て喜んでてくださいってことなんでしょうか。(どうでもいいけどペネロペ・クルスは登場した瞬間に美人過ぎて「こいつ殺されるな」と確信したほどだったが、途中からインド人にしか見えなくなった)
いや、僕にも夢と現実の混淆という想像に恐ろしくなって夜眠れなくなったこともあるのだけれど(誰にでもあることだと思う)、それって確か小学生のころ、手塚治虫にそういうテーマ(タイトル忘れた。正確には、自分以外の人類はすべて滅んでしまっていて、ほかの人間は悪魔が演じている、というものだったと記憶している)のがあって、それでだった。
小中学生の時に見たらおもしろかったのかもしれない。それかペネロペを主人公にして、Agoraみたいにラストの死にざまだけで名作にしてしまうとか。
醜男を扱った映画としてはエレファントマンが秀逸すぎて、それと比べてしまうのもなんとなく物足りなさを感じる原因かもしれないなー。
でもそんなに退屈しないし友達と見るにはいい映画だと思います(雑)。
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